はじめに
就労継続支援A型では、スコア表を用いて基本報酬が確定します。スコア方式は7つの項目があり、本記事では「地域連携活動(Ⅴ)」の説明をします。
本記事では、就労継続支援A型におけるスコア表の仕組み、地域連携活動の具体例、事業所運営での活用方法、そして成功事例や注意点について詳細に解説します。
目次
- 地域連携活動とは?
- 点数配分
- 運営指導時に準備するもの
- 地域連携活動実施状況報告書の作成
- 報告書作成時の注意点
- まとめ
1.地域連携活動とは
地域連携活動とは、地域の事業所と連携した付加価値の高い商品開発、企業や官公庁等での生産活動等地域社会と連携した活動を実施して報告書を作成し、インターネットなどにより公表している場合に評価されます。生産活動収入が発生する業務で、3カ月以上継続的に実施されていることが必要です。但し、施設内(事業所内)での活動は認められていません。
2. 点数配分
1事例以上あり、報告書を作成して公表した場合に10点
地域連携活動は、公表すれば10点、公表しない場合は0点です。多くの事業所が点数を獲得しています。売上を維持向上させるためにも必ず獲得したい項目と言えるでしょう。
3.運営指導で準備するもの
- 地域の企業と協力した商品開発を証明する契約書等、企業や官公庁等での生産活動等を行っていることが証明できる契約書等
- 当該取組の実施結果及び連携先である企業や地域住民の当該取組にかかる評価のコメント等をまとめた資料を掲載したホームページ情報
- 地域連携活動をしていることが分かる写真
4. 地域連携活動実施状況報告書の作成
地域連携活動のスコアを獲得するためには、就労継続支援A型が地域の企業や自治体と連携して活動したという報告書を作成する必要があります。
「【様式1】地域連携活動実施状況報告書」で検索すると入手できます。
記載事項は下記となります。 ①活動内容(活動場所、実施日程、実施した生産活動・施設外就労の概要) ②目的(地域連携活動のねらい、地域にとってのメリット、対象者にとってのメリット) ③活動の様子(活動の様子の写真、成果物の写真、活動内容の追加コメント) ④成果 (結果や成果、課題点) ⑤連携先の企業等の意見または評価
5. 報告書作成時の注意点
①地域連携活動は生産活動の収入の発生に係る活動のみです
②地域連携活動は3ヶ月以上継続して実施されているものに限ります
③地域連携をしても事業所内での作業では算定できません(施設外就労はOK)
④年度ごとに新しい活動を行いましょう(去年度と同一の内容は算定不可) ⑤公表する報告書となりますので、誤字脱字が無いようにしましょう
6. まとめ
令和6年度のA型の報酬改定は以前のルールよりも厳しくなりました。特に生産活動収入のスコアが獲得できない事業所が多くあります。その中で、本記事の地域連携加算に関しては、比較的容易に算定可能といえます。
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