はじめに
就労継続支援A型は、障害のある方に対して、一般就労が難しい状況でも雇用契約の下で働く場を提供する福祉サービスです。この記事では、初心者にもわかりやすい言葉で、生産活動収入や業務内容、他の福祉サービスとの違いについて詳しく解説します。
就労継続支援A型とは?
A型事業所の基本概要
就労継続支援A型は、障害のある方が地域社会で働く機会を持てるように支援するサービスです。一般企業での雇用が難しい方に、雇用契約を結び、最低賃金以上の収入を得ながら様々な作業を行います。
従来、A型事業所では、清掃や軽作業、農作業など、作業を通して社会や地域に貢献しながら収入を得ることができます。これにより、利用者は働く喜びや充実感を味わい、社会とのつながりを感じることができるのです。
A型事業所の生産活動収入とは?
生産活動収入の意味
A型事業所では、利用者が行う生産活動(仕事)から得られる収入を「生産活動収入」と呼びます。例えば、製品の組み立てや農作物の販売などで得た収益が該当します。原則、生産活動収入の売上から経費を引いた利益の中から、利用者に給与を支払う運用をしなければなりません。
A型事業所での具体的な業務内容
業務
A型事業所では様々な業務が行われており、利用者の能力や関心に応じて選択が可能です。以下に代表的な業務を紹介します。
- 軽作業
小さな部品の組み立てや袋詰め作業など、比較的シンプルな作業が含まれます。 ピッキング、シール貼り、梱包等々ハンドメイド
- 清掃業務
オフィスビルや公共施設の清掃業務は、地域のニーズが高く、A型事業所の多くが取り組んでいます。清掃作業を通して、利用者は環境美化に貢献する意識を持つことができます。
- 農作業
農作の栽培から収穫、出荷までの一連の作業です。農作業は体力を使うため、体力向上や達成感を味わう場として人気の業務のひとつです。
- 飲食関連の業務
A型事業所がカフェや給食サービスを運営することもあります。利用者は接客や調理補助を通して、多くのスキルを学ぶことができます。
- IT関連業務
データ入力やウェブサイトの更新作業なども行われています。IT関連の業務は、デジタルスキルの習得にもつながるために、今後のキャリアにも役立つスキルを身につける機会となります。特に大都市周辺の駅から近いA型事業所は、スペースの問題もあるのでパソコン関連の業務の比重が高くなります。
上記以外でも、発送代行業務・ハンドメイド制作(アクセサリーやメッセージカード)・自社製 品製造など多くの仕事と絡めることが可能です。
人材難の問題もあり、「農福連携」が話題になっていますが、様々な産業と連携を組んでいくこ とが想定されます。
生産活動収入を増やすための取り組み
収入向上のための工夫
生産活動収入を増やすには、地域のニーズに合わせた新しい業務の開拓や、皆さんの業務の改善が重要です。ここでは、収入向上のための工夫をいくつか紹介します。
新たな業務の開拓
新規営業が必要です。単発の仕事でなく長期の仕事で利用者の給与支給分の請求が可能な案件を開拓することが必要です。営業手法としては、アポ取り営業や飛び込み営業、紹介、地域の会合やイベントの参加等があります。地域社会と連携して、新しい業務を取り入れることで収入の柱を増やします。例えば、イベントの清掃や商品販売ブースの設置など、地域イベントに参加することで、地域社会への貢献度が受け止められ、新たな収益を得るチャンスも増えます。
品質の向上
製品やサービスの品質を高めるために、顧客満足度を高め、リピーターを確保できます。品質向上のために、利用者への教育や訓練を行うことも重要です。
販路拡大
インターネット販売や地域イベントへの出店を活用することで、収入源を多様化できます。事業所独自の商品やサービスを広く知ってもらう機会を増やし、収入アップを図ります。
まとめ
A型事業所の運営で大切な事は「利用者集客・利用者の就職・生産活動収入」の3つです。特に生産活動収入が重要です。先にも記載した通り、生産活動収支が利用者に支払う賃金の総額以上とならなければスコアが上がりません。スコアが上がらないと基本報酬も上がりません。つまり、売上が上がらないという事です。逆に生産活動収支がマイナスになると基本報酬が下がるので売上も下がります。多くの事業所が生産活動収入で困っています。その理由は、「営業のやり方が分からない」「時間がない」「営業できる人材がいない」「請求交渉しない」「うちの利用者にはできない」などです。先ずは、外に出て断られても良いので営業に出てみましょう。きっと、事業所の周辺に素敵な案件があるはずです。
私も外回りの営業をしてみましたが、前職の人材派遣の営業よりも案件獲得効率は高かったです。新規営業のやり方やトークが分からない方は、お気軽にお問合せ下さいませ。
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